TBC気象台日誌

東北南部の梅雨入り なぜ早くなった?

きのう、宮城を含む東北南部の梅雨入りが発表。平年より7日、去年より10日早い梅雨入りとなりました。

TBC気象台では当初、「梅雨前線の北上が遅れるため、梅雨入りは6月後半になるのでは?」とお伝えしていましたが、この予想を大きく外してしまった要因が「寒冷渦」です。寒冷渦は偏西風の流れから切り離されてできた寒気の渦巻きで、動きが非常に遅いのが特徴。この発生によって、ぐずついた天気が長く続く状況へとがらっと変わってしまいました。

6月5日天気図

今年は梅雨前線が北上して梅雨入りという、教科書タイプのものではありませんでしたが、そもそも梅雨入りに明確な定義はなく、曇りや雨の日が続くと見込まれる時に気象庁は梅雨入りを発表します。
 梅雨前線が本州付近にまで北上してくるようになるのは、当初の予想と変わらず今月下旬以降になる見込み。夏にかけては太平洋高気圧の北への張り出しが弱いと予想され、来月後半には東北地方に梅雨前線が停滞して、大雨となりやすい気圧配置が続く恐れもあります。今年は特に梅雨前線の動きからは目が離せません。

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